小松武史です。
🇺🇸ロサンゼルスから日々の出来事や思いを綴っています。
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湯♨️

春秋と年に2回、日本に行って必ずやることの一つに温泉旅行がある。祖父母の田舎は長崎だったので雲仙温泉や嬉野温泉、また実家から近い熱海や箱根はこの20年間でかなりめぐったと思う。親が高齢なので夜遅い時間にも下の大浴場に行かなくとも部屋でゆっくりと湯に浸かれるようにと露天風呂付き客室をアメリカからホームページを覗いてオンライン予約をしている。不思議とそんなにハズレはない。一度驚いたことはいい温泉で数年後にリピートした際に前回のサービスとは違っていたことぐらいだろうか。そこは外国の人に旅館ごと買われていたらしい。いつの世も時代の流れを感じる体験をする。

俺の中では湘南からすぐの箱根は近場で料理も美味い宿が多いから好きだ。でも一番は雲仙の硫黄泉、あの匂いに包まれた途端、なんか来たなぁって感じでワクワクする。子供の頃、祖父母によく連れて行ってもらったのを思い出す。子供や若い頃の思い出はいっぱいあったほうがいい。それらの思い出が今の自分を色んな意味で支えてくれるからだ。辛い時もあの笑顔と興奮を思い出してまた踏ん張れるような気がする。

先ず温泉に行く際は通常チェックイン時間の30分前に到着する。直ぐにチェックインさせてくれるとラッキーで部屋に荷物を置いて一番風呂にゆっくり浸かる。耳が少し遠い父とも周りには誰もいないので気兼ねなく会話し、極楽の露天風呂の愉悦に浸る。部屋に戻って父に鍼治療をしたあと、冷たいビールを飲み始める。下地が出来た頃、部屋出しのお料理が出てくる。選んで買ってきた美味しい日本酒もその辺で登場し、話も盛り上がったあとに今度は足元に気をつけて部屋の露天風呂を使う。そして幸甚の至りに感謝しながら来日講演の忙しさを忘れてぐっすり眠る。

アメリカの友人も円安もあってかよく日本に旅行する。温泉もかなり人気が高い。あの歴史と文化に浸って自然と自分の空間の融合を楽しめるのは世界に類がない。部屋出しの食事もゆっくり味わえて温泉旅行の醍醐味だ。今後も湯文化は続いて行って欲しい。

この秋には家族4世代連れて湯に浸かりに行くつもりだ。形あるものはいつかはなくなる。でも思い出は記憶に刻まれ、消えることはない。形がないからこそ、思い出はいいのかも知れない。子供の頃のおもちゃはいつの間にか消えていったがその頃の思い出はまだいっぱい残っている。形を残すのも大事だが形でないものを残すのも必要な気がする。

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