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米国に於ける医療費とサービス

ご存知アメリカは医療費がとてつもなく高い。

特にここLAにて救急車で運ばれER(救急外来)に行ってお泊りでもすれば病院によっては100万円はする。

盲腸で1000万円請求が来た友人もいるし、俺みたいに緊急大手術で専門医師が10人で9時間の手術となると桁違いになる。

俺のクリニックも総額5億円くらいの賠償保険に入っているし、医療訴訟も高いし、それを狙ってる悪い奴らもいるし、それが頻繁にあるからか保険も医療費も驚くほど高い。

ちなみに俺がもし健康保険に入ってなかったら、どの病院にも相手にされず、手術も出来ずに終わってた。

この病院は全米トップクラスの私立病院で常に国内トップ5に入っている病院で医師のレベルも高いし、何棟もある各科ごとのビルの設備も全て凄い。

CTスキャンも部屋に持ってきたり、簡単な手術は部屋でも出来るし、食事などもレストランから持ってきてくれる。

普通の病院食はまずいがここは多くのメニューから好きなものが選べる。

もちろん全部個室でボタン一つ押せばナースが駆けつける。要望はなんでもいい。ティッシュを取ってでも、窓開けてでもなんでもいい。

その窓からは綺麗な風景が見えるし、テレビからトイレからシャワールームから全て整っており、ゲストも泊まれるし、要望は叶う限り全てすぐ聞いてくれて、医療サプライは使い放題で家にもいっぱいもらって持って帰ってきた。

癌の大手術の後に5日で退院させられるのも医療費が高く、保険会社からの圧力もあってのことか。日本では数週間ゆっくり入院出来そうなものだがねぇ。

保険料も桁違いに高いがいい保険に加入していたので保険で全てそれこそぜーんぶ賄われる。

この国は医療保険に加入していない人も含めて数分に一人の割合でその医療費が返せずに破産している。

平均だと家族保険は月20〜30万円ほどになる。

加入できない人も大勢いる国から見ると全員がもらえる日本の国民健康保険がなんて素晴らしいかがよくわかる。

素晴らしすぎて他国の人にいいように利用され、しゃぶられ続けているのもどうかと思うが、それも日本では一部の人しか知られてない事実で殆どの人はそれがどういうことすらも全く理解していない。

生活保護なんかも同じことかと思う。

一つ驚いたのはナース全員が香水をつけている。

俺は匂いに超敏感で辛い時にはその匂いすら辛い。

数人のナースになんでつけているのか聞いてみたが納得いく回答は得られなかった。

日本ではあまりないことだと思う。多分このガン病棟は独特な匂いがあるからなのかなぁ?今だに気になるところです。

あと病院内で一番リスペクトされているのはDr.かも知れません。

執刀医たちとも手術前の軽いミーティングでお互いDr.同士で仲良く自己紹介しあえたし、毎日2回シフトが変わるナースも自己紹介していただく時にHi, Dr. Komatsu! よろしくねって超笑顔で挨拶してくれる。

保険会社や病院の予約を取る時にThis is Dr. Komatsu speakingって言って話し始めると対応が段違いに違う。

医療系の博士号を取得するとみんな医学博士(Dr.)になる。

変な意味じゃないけど物事をスムースに動かしたいときはこの国ではしっかり伝える方が話も早いし、アドバンテージが大きいかもしれません。

ナースは圧倒的にフィリピン人が多い。ちなみに街のネイルリストはベトナム人が多い。

人種がどうこうというよりその国々に対する米国の政策の違いの反映かと思う。例えば韓国人がグリーンカードを取りやすいのは朝鮮戦争からの政策もある。

入院中最初はブロンドで青い目の可愛い(映画で見るような)若い女性のナース(もいっぱいいる)に体拭いてもらったらちょっとおっさんも恥ずかしいかなと思って毎回ドキドキしていたけど、いつもフィリピンのがばいおばちゃんだった。

 

口の手術で上手く話せなくて筆談したり、痛みで少しイライラしたり、部屋の冷暖房が調子悪くて昼は暑くて真っ裸、朝は寒くて毛布5枚くらい重ねて震えてたり、麻酔と薬で情緒不安定な俺にでも常にプロ意識で優しく接してくれた病院スタッフ全員に感謝したいと思います。

次回はアメリカの薬の闇についてお話ししたいと思います。

 

 

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