漢方薬は中医学のなかでも重要な治療方法であり、又その歴史は世界で最も古く、その歴史は2500年以上も前に遡ります。
鍼灸が世界中で受け入れられたのと同じように漢方薬は今では西洋で一番良く使われる東洋医学独特の治療方法となっています。
Q:西洋のハーブと漢方薬はどう違うのですか?
A:西洋のハーブは症状に対して処方されるのに対し(対処療法)、漢方薬はその症状を生む病状に対して(源処療法)処方されます。例えば頭痛でも色々ありますし、人それぞれに原因も違います。漢方薬は同じ症状でも違う体質の人には違った処方をします。
また同じ患者さんの症状でも身体の状態に応じて処方箋も変わってきます。
Q:他に違いはありますか?
A:西洋のハーブは普通ひとつの症状に焦点が当てられ処方されます。漢方薬はひとつの症状だけでなく、身体全体を捉えて体質改善をしていきます。
Q:漢方薬は薬草から作られるのですか?
A:漢方薬は薬草、動物、また海産物が成分ですがほとんどが薬草から作られます。薬草は葉、花、茎、根茎、小枝、根などの色々な部分がつかわれています。
Q:漢方薬は中国からのものですか?
A:500種類近くある成分の20%は世界中から集められます。中医学のセオリーに基づいて作られたのが漢方薬と呼ばれています。
Q:漢方薬は誰にでも効くものですか?
A:もちろんです。アジア諸国はもとよりアメリカ、ヨーロッパ、アフリカと世界中で広く使われています。
Q:漢方薬はどうやって飲むのですか?
A:漢方薬はいくつかの薬草を煎じて飲むのが普通ですが錠剤やパウダー状の物もあり飲みやすくなっています。
Q:錠剤やパウダーの利点はなんですか?
A:利点は色々ありますか下記が主な特徴です。
1.慢性疾患のように長期間服用するのに適用
2.煎じたりしなくて良いので服用しやすい
3.味を感じないので(苦い味がしなく)服用しやすい
Q:漢方薬に副作用はありますか?
A:漢方薬は身体にやさしく毒性もありません。稀に副作用のような症状がみられますがこれはほとんどが身体の毒性からの反応で気にすることはありません。
もしも漢方薬を飲んで具合がよくなければその薬剤師に相談し成分を調整してもらってください。
Q:漢方薬は何に効くのですか?
A:漢方薬は色々な症状に効きます。
1.インフルエンザや風邪などの急性疾患
2.アレルギー、婦人科疾患、免疫疾患などの慢性疾患
3.年令によって生じる体質の変化
漢方薬は病気後の回復や自然治癒力を高めるのに大変効果があります。
Q:妊娠中も使えますか?
A:つわりなどにも良く効きます。妊婦や授乳中の人はその旨を薬剤師に言って成分を調整してもらいましょう。
Q:子供にも使えますか?
子供には成分の強さを調整して処方されます。下痢、せき、発熱などにも良く効きます。
Q:どのくらい飲み続けるのですか?
A:急性の場合はすぐ効果が見られるでしょう。慢性では二週間から数ヶ月かかりますが症状が軽減されていくのがわかるでしょう。服用する際に鍼灸師(薬剤師)と良く相談しわからないことがあればきちんと説明してもらってください。